この記事の要点
電子申請(オンライン申請)では、申請情報に申請人等(申請人・その代表者・代理人)が電子署名を行います(不動産登記令12条1項)。
添付情報にも、その作成者の電子署名が必要です(同条2項)。「添付情報は電子署名がいらない」は誤りです。
電子署名が行われた情報を送信するときは、電子証明書も併せて送信します(令14条)。
電子申請とは、申請情報やその添付情報を、電子情報処理組織を使って登記所に送信する方法による登記の申請のことです。書面申請に対して、オンライン申請とも呼ばれます。
紙に押印して提出する書面申請に代わるものなので、「誰が作成したか」「改ざんされていないか」を、押印・印鑑証明書ではなく電子署名・電子証明書で担保します。
電子申請では、まず申請情報に、申請人またはその代表者・代理人(申請人等)が電子署名を行わなければなりません(不動産登記令12条1項)。
添付情報を提供するときも、その添付情報の作成者が電子署名を行う必要があります(同条2項)。「申請情報には署名が必要だが、添付情報には電子署名がいらない」というのは誤りです。
誰が作成した情報かを担保するため、添付情報にも署名が求められます。
電子署名は、それだけでは「本当にその人の署名か」を確認できません。そこで、電子署名が行われている情報を送信するときは、電子署名を行った者を確認するための電子証明書を併せて送信します(令14条)。
書面申請でいえば、印鑑(電子署名)と印鑑証明書(電子証明書)の関係に近いものです。
書面に記載された情報を電磁的記録(スキャンしたデータなど)にして添付情報とするときも、その電磁的記録を作成した者の電子署名が必要です。電子化した情報の作成者を担保するためです。
なお、この場合に、もとの書面(原本)の提示を求められることがあります。
Q. 電子申請では、申請情報には電子署名が必要だが、添付情報には電子署名は必要ない。○か×か。
×。添付情報にも、その作成者の電子署名が必要です(不動産登記令12条2項)。
Q. 電子署名が行われている情報を送信するときは、電子署名を行った者を確認するための電子証明書も併せて送信する。○か×か。
○。電子署名された情報の送信には、電子証明書を併せて送信します(令14条)。
Q. 書面に記載された情報を電磁的記録にして添付情報とするときは、その電磁的記録に電子署名は不要である。○か×か。
×。その電磁的記録を作成した者の電子署名が必要です。
電子申請では、申請情報に申請人等が電子署名を行い、添付情報にもその作成者の電子署名が必要で、電子署名された情報の送信には電子証明書を併せて送信します(不動産登記令12条・14条)。
「添付情報にも電子署名がいる」「電子署名には電子証明書を併送」を押さえておきましょう。
この論点が問われた過去問です。正答は法務省公表の正解によります。各問の解説は年度・問番号から確認できます。
| 年度・No. | 正答 | 問われた論点 |
|---|---|---|
| 平成29 No.8 | 4 | 表示に関する登記の電子申請 |
※正答は法務省公表の正解(標準解答)によります。「記述」は記述式問題です。
参考にした資料
・不動産登記令 第12条(電子署名)・第14条(電子証明書)/電子申請における申請情報・添付情報の電子署名、電子証明書の併送について確認
・平成29年度 土地家屋調査士試験 午後の部 第8問(表示に関する登記の電子申請)/法務省 公式問題
※法令・取扱いは変更されることがあります。最新の不動産登記令・規則は法務省・e-Govでご確認ください。内容確認日:2026年6月16日。
まちがえやすいポイント
電子申請では、申請情報だけでなく添付情報にも作成者の電子署名が必要です。「添付情報は電子署名が行われている必要はない」という記述は誤りです。あわせて、電子署名された情報の送信には電子証明書を併せて送ること(令14条)も押さえましょう。