この記事の要点
地積測定の公差は、登記(申請)地積と実測地積の差が許容される限度です。
公差は精度区分(甲一〜乙三)と地積に応じて、国土調査法施行令別表第四の公差表で求めます。
登記地積と実測地積の差が公差の範囲内なら地積は許容誤差内、公差を超えていれば地積更正の登記が必要になります。
記述式では「登記の地積と実測がずれていて地積更正が必要か」を判断させる場面があります。その判断のものさしが、地積測定の公差です。
測量の精度は、求められる正確さに応じて甲一・甲二・甲三・乙一・乙二・乙三の精度区分に分かれます。地域によって用いる精度区分の限度が定められています。
| 地域 | 精度区分の限度 |
|---|---|
| 市街地地域 | 甲二まで |
| 村落・農耕地域 | 乙一まで |
| 山林・原野地域 | 乙三まで |
これは、地図を作成するための一筆地測量・地積測定における誤差の限度として定められたものです(不動産登記規則10条4項)。市街地ほど高い精度が求められます。
地積測定の公差は、精度区分と地積に応じて、国土調査法施行令別表第四の公差表で求めます。地積が大きいほど公差も大きくなります。
たとえば精度区分が甲二で地積が600㎡のとき、地積測定の公差は2.43㎡です(公差表による)。申請地積601.50㎡・実測599.40㎡なら差は2.10㎡で、この公差の範囲内に収まっています。
登記(申請)地積と実測地積の差が公差の範囲内であれば、地積は許容誤差内とされ、地積更正の登記は不要です。
逆に、差が公差を超えているときは、登記地積が誤っているとして地積更正の登記が必要になります。記述式では、この公差判定が分筆や登記手続の前提として問われます。
Q. 登記地積と実測地積が少しでも異なれば、必ず地積更正の登記をしなければならない。○か×か。
×。差が地積測定の公差の範囲内であれば許容誤差内とされ、地積更正は不要です。
Q. 市街地地域では、精度区分は甲二まで用いることができる。○か×か。
○。市街地地域は甲二まで、村落・農耕地域は乙一まで、山林・原野地域は乙三までと定められています(不動産登記規則10条4項)。
Q. 地積測定の公差は、地積が大きくなるほど大きくなる。○か×か。
○。公差は精度区分と地積に応じて定まり、地積が大きいほど公差も大きくなります。
地積測定の公差は精度区分と地積で決まり、登記地積と実測の差が公差内なら地積更正は不要、超えれば地積更正が必要です。
市街地は甲二まで等の精度区分の限度(規則10条4項)とあわせて押さえましょう。
参考にした資料
※具体の公差値は精度区分・地積ごとに公差表で確認してください。法令は改正されることがあります。内容確認日:2026年6月27日。
まちがえやすいポイント
登記地積と実測地積がずれていても、差が公差内なら地積更正は不要です。「少しでもずれたら必ず地積更正」ではありません。公差は地積が大きいほど大きくなり、地域(精度区分)によっても変わる点に注意しましょう。