この記事の要点
地役権の登記は、負担する側の土地である承役地の登記記録にします。
登記事項は地役権設定の目的・範囲・要役地の表示などで、便益を受ける要役地には登記官が職権で地役権の登記をします。
承役地の一部だけに地役権が及ぶときは、その範囲を示す地役権図面を提供します。
地役権は「ある土地(要役地)の便益のために、他の土地(承役地)を使う権利」です。民法の権利としての地役権に対して、ここではその登記の仕組みを整理します。
地役権の登記は、負担する側の土地である承役地の登記記録にします。登記事項は、地役権設定の目的・範囲や、便益を受ける要役地の表示などです。
たとえば「通行のため」「眺望のため」といった目的と、その及ぶ範囲を登記します。
承役地に地役権の登記がされると、要役地には登記官が職権で地役権の登記をします(不動産登記法80条ほか)。
申請するのは承役地についてで、要役地側は自動的(職権)に記録される、という流れです。要役地と承役地の登記所が異なる場合の取扱いもあります。
地役権は、承役地の全部に及ぶこともあれば、一部だけに及ぶこともあります。承役地の一部だけに地役権が及ぶときは、その範囲を示す地役権図面を提供します。
地役権図面は、承役地のどの部分に地役権が及ぶのかを明らかにする図面です。
Q. 地役権の登記は、便益を受ける要役地の登記記録にする。○か×か。
×。地役権の登記は、負担する側の承役地にします。要役地には登記官が職権で地役権の登記をします。
Q. 承役地の一部だけに地役権が及ぶときは、その範囲を示す地役権図面を提供する。○か×か。
○。承役地の一部に及ぶ場合は、範囲を示す地役権図面が必要です。
地役権の登記は承役地にし、要役地には登記官が職権で登記、承役地の一部に及ぶときは地役権図面で範囲を示します。
権利としての地役権(要役地・承役地・分離処分の禁止)は、民法の地役権の記事で確認してください。
参考にした資料
※法令は改正されることがあります。最新の条文をご確認ください。内容確認日:2026年6月27日。
まちがえやすいポイント
地役権の登記は「承役地」にし、「要役地」には登記官が職権で登記します。申請するのは承役地についてです。承役地の一部だけに地役権が及ぶときは地役権図面が必要になる点もあわせて押さえましょう。