この記事の要点
登記の記録・図面・書類の保存期間は、大きく「永久保存のもの」と「年限が決まっているもの」に分かれます。
覚える軸はシンプルで、現に効力のある登記記録・地図・建物所在図・現在の地積測量図などは永久、役目を終えて閉鎖されたものや書類は年限つきです。
頻出は、閉鎖登記記録が土地50年・建物30年、申請情報及び添付情報が30年、法定相続情報一覧図つづり込み帳が作成の翌年から5年(いずれも不動産登記規則28条ほか)。
不動産登記の保存期間は択一で問われやすい暗記事項です。一つひとつの年数を丸暗記すると混乱するので、まず「いま使っているものは永久/終わったもの・書類は年限」という大きな区別をつかんでから、年数を覚えると整理できます。
現に効力があり、これからも使い続けるものは、原則として永久に保存されます(不動産登記規則28条)。
地図や地積測量図などの図面は、「現在のもの」は永久ですが、閉鎖されたものは年限つきになる点に注意します(後述)。
役目を終えて閉鎖されたものや、申請の書類などは、次のように保存期間が定められています。年数は確実に覚えておきましょう。
| 対象 | 保存期間 | 根拠(不動産登記規則) |
|---|---|---|
| 閉鎖登記記録(土地) | 閉鎖した日から50年 | 28条4号 |
| 閉鎖登記記録(建物) | 閉鎖した日から30年 | 28条5号 |
| 閉鎖した地積測量図・建物図面・各階平面図など | 閉鎖した日から30年 | 28条13号 |
| 地役権図面(閉鎖したもの) | 閉鎖した日から30年 | 28条14号 |
| 申請情報及び添付情報(表示・権利とも) | 受付の日から30年 | 28条9号・10号 |
| 法定相続情報一覧図つづり込み帳 | 作成の翌年から5年 | 28条の2第6号 |
閉鎖登記記録だけは土地(50年)と建物(30年)で年数が違うのに対し、図面の閉鎖・申請情報はそろって30年です。法定相続情報一覧図のつづり込み帳は永久でも30年でもなく、作成の翌年から5年と短い点に注意しましょう。
令和4年度(午後の部)では、閉鎖登記記録・図面・申請情報・法定相続情報一覧図・筆界特定の記録など、各種の記録や書類の保存期間が横断的に問われました。「土地の閉鎖登記記録は50年、建物は30年」「申請情報及び添付情報は30年」「法定相続情報一覧図つづり込み帳は作成の翌年から5年」といった数値を正確に押さえておくと対応できます。
Q. 閉鎖登記記録の保存期間は、土地・建物とも閉鎖した日から30年である。○か×か。
×。土地の閉鎖登記記録は閉鎖した日から50年、建物は30年です(不動産登記規則28条4号・5号)。年数が異なります。
Q. 地図および地図に準ずる図面は、永久に保存される。○か×か。
○。現に効力のある地図・地図に準ずる図面(公図)は永久保存です(規則28条)。なお閉鎖された図面類は30年保存です。
Q. 法定相続情報一覧図つづり込み帳の保存期間は、作成の翌年から5年である。○か×か。
○。法定相続情報一覧図つづり込み帳は、作成の年の翌年から5年間保存されます(規則28条の2第6号)。
いま効力のある登記記録・地図・建物所在図・現在の図面は永久保存、閉鎖されたものや書類は年限つき、という大きな区別をまず押さえます。
そのうえで、閉鎖登記記録は土地50年・建物30年、閉鎖図面・申請情報は30年、法定相続情報一覧図つづり込み帳は作成の翌年から5年、という数値を正確に覚えましょう(不動産登記規則28条ほか)。
この論点が問われた過去問の解説です(新しい年度から順)。
参考にした資料
・不動産登記規則28条(帳簿・図面等の保存期間)/閉鎖登記記録=土地50年・建物30年(4号・5号)、地図等・建物所在図・現在の図面=永久(2号・3号・13号本文)、閉鎖図面・地役権図面・申請情報及び添付情報=30年(13号かっこ書・14号・9号・10号)を条文で確認
・不動産登記規則28条の2第6号(法定相続情報一覧図つづり込み帳=作成の翌年から5年)を確認
・令和4年度 午後の部(各種記録・図面・書類の保存期間)/法務省 公式問題
※制度・取扱いは変更されることがあります。最新の情報は法務局・法務省でご確認ください。内容確認日:2026年6月13日。
まちがえやすいポイント
閉鎖登記記録は、土地が50年、建物が30年で、年数が異なります。図面類は「現在のもの=永久/閉鎖したもの=30年」と二段構えになっている点も引っかけです。また、法定相続情報一覧図つづり込み帳は永久でも30年でもなく、作成の翌年から5年と短いので、ほかの30年ものと混同しないようにしましょう。