この記事の要点
表示に関する登記の申請書では、まず「登記の目的」(何の登記か)と「登記原因及びその日付」(その登記をする原因とその日)を書きます。
地目変更は「年月日地目変更」、建物の新築は「年月日新築」のように原因と日付をセットで書きますが、分筆・合筆は人為的に筆界を引き直すだけなので、年月日を伴いません。
これらと、登記官が登記を完了した日である「登記の日付」(申請日ではない)を混同しないことが、記述式のポイントです。
記述式の申請書は、上から「登記の目的」「登記原因及びその日付」…と書いていきます。最初の2つでつまずくと答案全体がぶれるので、意味と書き分けを正確に押さえましょう。
「登記の目的」には、これから何の登記をするのかを書きます。たとえば土地を分ける分筆の登記なら「土地分筆登記」(「分筆登記」「土地分筆」でも可)、地目を変えるなら「土地地目変更登記」、建物を新築したときの最初の登記なら「建物表題登記」のように書きます。
「登記原因及びその日付」には、その登記をすることになった原因と、それが生じた年月日を書きます。代表的な書き方は次のとおりです。
| 登記 | 登記原因及びその日付(例) |
|---|---|
| 地目変更(土地) | 年月日地目変更 |
| 建物の新築(表題登記) | 年月日新築 |
| 建物の滅失 | 年月日取壊し(など) |
| 埋立てによる土地 | 年月日公有水面埋立 |
| 分筆・合筆 | 年月日を伴わない(「○番から分筆」等) |
注目すべきは分筆・合筆です。分筆・合筆は、土地の現況が物理的に変わるわけではなく、人為的に筆界を引き直す(記録の上で分ける・まとめる)だけなので、「いつ起きたか」という原因の日付がありません。登記記録上も「○番から分筆」「○番を合筆」のように、年月日を伴わない形で記録されます。地目変更や新築のように「年月日◯◯」とは書かない点が、ひっかけになります。
申請書ではなく登記記録の話になりますが、表題部には「原因及びその日付」とは別に「登記の日付」の欄があります。これは登記官が登記を完了した日で、括弧をつけて記録されます。
「登記の日付」は、原因が生じた日でも、申請をした日でもありません。3つの日付(原因の日・申請の日・登記完了の日)を混同しないようにしましょう。
Q. 土地の地目変更登記の「登記原因及びその日付」は、「年月日地目変更」のように原因と日付を書く。○か×か。
○。地目変更は現況が変わった原因と日付を「年月日地目変更」のように書きます。新築なら「年月日新築」です。
Q. 分筆の登記には、「年月日分筆」のように原因の年月日を必ず書く。○か×か。
×。分筆・合筆は人為的に筆界を引き直すだけで原因の日付がなく、「○番から分筆」のように年月日を伴わない形で記録されます。
Q. 登記記録の「登記の日付」は、申請人が申請書を提出した日のことである。○か×か。
×。「登記の日付」は登記官が登記を完了した日です。申請をした日でも、原因が生じた日でもありません。
「登記の目的」は何の登記か、「登記原因及びその日付」は原因と生じた日(地目変更=年月日地目変更、新築=年月日新築など)。分筆・合筆は人為的な筆界の引き直しなので年月日を伴いません。
これらと、登記官が完了した日である「登記の日付」(申請日ではない)を分けて押さえれば、記述式の申請書の冒頭で迷わなくなります。
参考にした資料
・登記記録の「原因及びその日付」(原因が生じた日)と「登記の日付」(登記官が登記を完了した日。申請日ではない)の違い、分筆・合筆は人為的な筆界の引き直しで年月日を伴わず「○番から分筆」等と記録されること、建物新築=「年月日新築」・埋立て=「年月日公有水面埋立」等の記載を、土地家屋調査士・登記実務の解説で確認
・土地分筆登記の申請書における「登記の目的」=「土地分筆登記」(「分筆登記」「土地分筆」も可)の記載例で確認
※具体的な記載は事案により異なります。実際の申請は最新の様式・法務局の取扱いをご確認ください。内容確認日:2026年6月13日。
まちがえやすいポイント
分筆・合筆の登記には「年月日◯◯」という原因の日付がありません。地目変更(年月日地目変更)や新築(年月日新築)と同じ感覚で日付を書かないように注意します。また、「登記の日付」は登記官が完了した日で、申請日でも原因日でもありません。3つの日付を分けて考えましょう。