この記事の要点
登記完了証は、登記官が登記を完了したときに申請人へ交付して、登記が完了した旨を通知する書面です(不動産登記規則181条1項)。
申請人が2人以上あるときは、その1人に通知すれば足ります。
受け取らないまま置かれた場合に廃棄できるのは、電子申請が30日、書面申請が3月を経過したときです(規則182条の2)。
登記が終わったことを知らせる書面が登記完了証です。
登記識別情報と同じタイミングで出てくるので、役割が混ざりやすいところです。
登記完了証は、登記官が登記の申請に基づいて登記を完了したときに、申請人に対して交付し、登記が完了した旨を通知するものです(規則181条1項)。
表示に関する登記でも交付されます。
申請人が2人以上あるときは、その1人に通知すれば足ります(規則181条1項後段)。
登記権利者および登記義務者が申請人であるときは、登記権利者および登記義務者の各1人です(同)。
登記完了証は別記第6号様式により作成し、受付の年月日と受付番号、不動産番号、法34条1項各号・法44条1項各号(6号・9号を除く)に掲げる事項などを記録します。
申請情報も記録されますが、電子申請では規則34条1項1号の情報を除き、書面申請では登記の目的に限るとされています(同項7号)。
規則34条1項1号は「申請人又は代理人の電話番号その他の連絡先」です。
交付の方法は、申請の区分によって決まります。
| 申請の区分 | 交付の方法(182条1項) | 廃棄できるまで(182条の2) |
|---|---|---|
| 電子申請 | 登記完了証を電子情報処理組織を使用して送信する方法 | 送信が可能になった時から30日を経過しても記録しないとき |
| 書面申請 | 登記完了証を書面により交付する方法 | 登記完了の時から3月を経過しても受領しないとき |
送付の方法で交付を求める場合は、その旨と送付先の住所を申請情報の内容としなければなりません(182条2項)。
電子の30日と書面の3月を入れ替えた記述が、令和3年度で誤りとして出ています。
登記完了証は、登記が終わったことを知らせるものです。
これに対して登記識別情報は、その後の申請で本人であることを示すために使う情報で、表示に関する登記では通知されません(法21条)。
登記識別情報は誰に通知される?(表示登記では通知されない・21条)
令和3年度は、登記完了証が正面から問われました。
記録される申請情報、複数申請人への通知、共同担保目録、建物の名称、電子申請での廃棄という5つの角度が並んでいます。
Q. 表示に関する登記の申請人が2人以上ある場合、登記完了証はその1人に通知すれば足りる。○か×か。
○。規則181条1項後段のとおりです。登記権利者および登記義務者が申請人のときは各1人になります。
Q. 登記完了証には、申請人または代理人の電話番号その他の連絡先が記録される。○か×か。
×。規則181条2項7号により、電子申請では規則34条1項1号の情報(連絡先)を除き、書面申請では登記の目的に限られます。
Q. 電子申請でされた登記の登記完了証は、送信が可能になった時から3か月を経過しても記録されないときに廃棄することができる。○か×か。
×。電子申請は30日です(規則182条の2第1項1号)。3月は書面申請で受領しない場合(同項2号)です。
登記完了証は登記官が登記の完了を申請人に知らせる書面で、申請人が2人以上ならその1人でよく、廃棄は電子申請が30日、書面申請が3月です。
連絡先は申請情報の内容ですが、登記完了証には記録されません。
この論点が問われた過去問です。正答は法務省公表の正解によります。各問の解説は年度・問番号から確認できます。
| 年度・No. | 正答 | 問われた論点 |
|---|---|---|
| 令和3 No.7 | 2 | 登記完了証 |
※正答は法務省公表の正解(標準解答)によります。
参考にした資料
※法令は改正されることがあります。最新の条文をご確認ください。内容確認日:2026年7月16日。
まちがえやすいポイント
申請人または代理人の電話番号その他の連絡先は、申請情報の内容にはしますが、登記完了証には記録されません。規則181条2項7号が、電子申請では規則34条1項1号の情報を除き、書面申請では登記の目的に限ると定めているためです。令和3年度では、連絡先が記録されるとした記述が誤りとされました。