この記事の要点
交点計算とは、2つの直線が交わる点の座標を求める計算です。分筆点や境界点を出すときに使います。
やり方はシンプルで、2つの直線をそれぞれ式にして、連立して解くだけです。
直線が「1点+方向角」で与えられたときは、傾き=tan(方向角)として同じように解けます。2直線の傾きが同じ(平行)だと、交点はありません。
境界点の座標を求めるところまでの基礎計算(方向角・距離・緯距・経距)は測量士補の範囲と共通です。三角関数などの基礎は姉妹サイト「初心者が学ぶ測量士補」にゆずり、ここではすでに分かっている座標から、2直線の交点を求める計算を扱います。
交点計算は、2つの直線が交わる地点の座標を特定するための計算で、土地の分割や境界の確定に欠かせません。たとえば、ある境界線と別の境界線が交わる点(分筆点)の座標を、図面から読むのではなく計算で正確に出したいときに使います。
直線は「通る2点」または「1点+方向角」で決まります。どちらの場合も、直線の式を2本つくって連立すれば、交点が出ます。
次の点を例にします(数値は説明のための例です。単位はメートル、座標はX・Y)。
| 直線 | 通る2点 |
|---|---|
| 直線1 | A(X10, Y10)・B(X50, Y50) |
| 直線2 | C(X10, Y50)・D(X50, Y10) |
① それぞれの直線の式をつくる
直線の傾きは「Yの増加 ÷ Xの増加」で求めます(YをXの式で表します)。
直線1(A→B)の傾き =(50 − 10)÷(50 − 10)= 1。点A(10, 10)を通るので、直線1の式は Y = X。
直線2(C→D)の傾き =(10 − 50)÷(50 − 10)= −1。点C(10, 50)を通るので、Y − 50 = −1 ×(X − 10)より、直線2の式は Y = −X + 60。
② 連立して交点を求める
2つの式のYを等しいとおいて解きます。
X = −X + 60 → 2X = 60 → X = 30
Y = X = 30
したがって、交点 Q =( X 30.00 , Y 30.00 )です。
③ 両方の直線に代入して検算する
求めたQ(30, 30)が、両方の直線の式を満たすか確かめます。
| 直線 | 式 | Qを代入 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 直線1 | Y = X | 30 = 30 | 成り立つ |
| 直線2 | Y = −X + 60 | 30 = −30 + 60 = 30 | 成り立つ |
両方の式を満たすので、交点Q(30, 30)で正しいと確かめられます。
Q. 交点計算は、2つの直線の式を連立して解くことで、交わる点の座標を求める。○か×か。
○。各直線を式にして連立し、XとYを求めます。最後は両方の式に代入して、成り立つかを検算します。
Q. 2直線の傾きが等しいとき、その2直線には必ず交点がある。○か×か。
×。傾きが同じ2直線は平行なので、交わりません(重なっていない限り交点はありません)。連立しても解が出ないときは平行を疑います。
交点計算は、2つの直線をそれぞれ式にして連立して解くだけで、交わる点(分筆点・境界点)の座標が出せます。直線が方向角で与えられたときも、傾き=tan(方向角)にすれば同じ手順です。
求めた交点は、必ず両方の直線の式に代入して検算しましょう。座標が出たら、座標法で面積を求めたり、面積指定の分割につなげたりできます。
参考にした資料
・交点計算(2つの直線の方程式を連立して交点の座標を求める。土地の分割・境界の確定で使う)の考え方について、土地家屋調査士試験の座標計算の解説で確認。
・本文の計算例は、当編集部が作成した仮の数値によるもので、求めた交点を両方の直線の式に代入して検算しています。公式の解答例ではありません。
※実際の記述式では、与えられた条件・図形により手順が変わります。内容確認日:2026年7月7日。
まちがえやすいポイント
2直線の傾きが同じ(平行)のときは、交わらないので交点はありません。連立しても解が出ない(矛盾する)ときは平行を疑います。また、直線が「1点+方向角」で与えられたときは、傾き=tan(方向角)として同じ手順で解けます(方向角は北〔X軸〕から時計回りに測る角なので、傾き=Yのずれ÷Xのずれ=tan になります)。関数電卓の複素数機能を使うと、交点計算をさらに速く進められます。