この記事の要点
建物の床面積は、各階ごとに、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積で求めます(不動産登記規則115条)。
ただし区分建物(マンションの専有部分)は、中心線ではなく「内側線」=内法(うちのり)で測ります。
面積は平方メートルを単位とし、1㎡の100分の1未満の端数は切り捨てます(小数点以下2位まで)。床面積の算入・不算入の判断とあわせて使う、記述式の建物の基本計算です。
建物の記述式では、各階の床面積を求めて申請書や各階平面図に記載します。どこを基準に測るか(中心線か内側線か)、どう端数を処理するかが決まっているので、ルールを正確に押さえましょう。なお「どの部分を床面積に算入するか」は別の論点なので、床面積の算入・不算入の記事で扱います。ここでは「囲まれた部分をどう測って面積にするか」の手順です。
不動産登記規則115条は、建物の床面積について次のように定めています。
建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線(区分建物にあっては、壁その他の区画の内側線)で囲まれた部分の水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、1平方メートルの100分の1未満の端数は、切り捨てる。
床面積の求め方は、次の4つの要素に分けて押さえます。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 各階ごと | 1階・2階…と、階ごとに床面積を求める |
| 測る線 | 壁などの区画の中心線(区分建物は内側線=内法) |
| 面積の種類 | 水平投影面積(真上から見たときの面積) |
| 単位・端数 | 平方メートル単位。1㎡の100分の1未満は切り捨て(小数点以下2位まで) |
一般の建物(戸建てなど)は壁の中心線で囲まれた部分を測ります(壁芯)。これに対して、区分建物(マンションの専有部分)は壁の内側線、つまり室内側の面(内法)で測ります。内側線で測るぶん、同じ部屋でも区分建物の床面積は中心線より小さくなります。
たとえば、ある階を中心線で測ったところ、長方形で縦7.28m・横9.55mだったとします(数値は説明のための例)。
水平投影面積は、
7.28 × 9.55 = 69.524(㎡)
ここで1㎡の100分の1未満(小数点以下3位以下)の端数を切り捨てるので、この階の床面積は69.52㎡となります。「四捨五入」ではなく「切り捨て」である点に注意します。各階について同じように求め、階ごとの床面積として記載します。
Q. 一般の建物の床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積で求める。○か×か。
○。不動産登記規則115条により、各階ごとに中心線(区分建物は内側線)で囲まれた部分の水平投影面積で求めます。
Q. 区分建物の専有部分の床面積も、壁の中心線で囲まれた部分で求める。○か×か。
×。区分建物は壁その他の区画の内側線(内法)で囲まれた部分で求めます。中心線で測るのは一般の建物です。
Q. ある階を測って水平投影面積が69.524㎡となった。登記の床面積は何㎡か。
69.52㎡。1㎡の100分の1未満の端数は切り捨てるので、小数点以下2位までとし、69.524→69.52㎡となります。
建物の床面積は、各階ごとに中心線(区分建物は内側線=内法)で囲まれた部分の水平投影面積で求め、1㎡の100分の1未満の端数は切り捨てます(不動産登記規則115条)。
「中心線か内側線か」「切り捨て」「水平投影」の3点を外さなければ、建物の記述式の床面積計算は安定します。どの部分を算入するかの判断とセットで使いましょう。
この論点が問われた過去問の解説です(新しい年度から順)。
参考にした資料
・不動産登記規則115条(建物の床面積)/各階ごとに壁その他の区画の中心線(区分建物は内側線)で囲まれた部分の水平投影面積、平方メートル単位、1㎡の100分の1未満の端数は切り捨て、を条文で確認
・床面積の計算例(中心線寸法・面積・端数処理)は説明のための例です
※制度・取扱いは変更されることがあります。最新の情報は法務局・法務省でご確認ください。内容確認日:2026年6月13日。
まちがえやすいポイント
区分建物(専有部分)は中心線ではなく内側線(内法)で測ります。一般の建物の中心線と取り違えると、床面積が大きく出てしまいます。また、端数は四捨五入ではなく切り捨て(1㎡の100分の1未満)です。坂道のような傾斜があっても、面積は真上から見た「水平投影面積」で考える点もあわせて押さえましょう。