この記事の要点
所有権を有することを証する情報は、土地・建物の表題登記で、表題部所有者となる者について添付する情報です(不動産登記令別表)。
建物の表題部の変更・更正の登記でも、床面積が増加するときは増加した部分について、附属建物を新築したときはその附属建物について添付します。
構造の変更や種類の変更だけなら、添付情報として挙げられていません。
所有権を有することを証する情報は、要るか要らないかだけを問う形で出題されます。
令別表の添付情報欄に何が書いてあるかを見ると、線引きがはっきりします。
所有権を有することを証する情報は、これから表題部所有者となる者が、その不動産の所有権を持っていることを示すために添付する情報です。
土地の表題登記でも建物の表題登記でも、令別表の添付情報欄に挙げられています。
| 登記 | 誰について証するか |
|---|---|
| 土地の表題登記/建物の表題登記 | 表題部所有者となる者が所有権を有すること |
| 表題部所有者についての更正の登記 | その登記によって表題部所有者となる者が所有権を有すること |
| 建物の表題部の変更・更正の登記で床面積が増加するとき | 床面積が増加した部分について、表題部所有者または所有権の登記名義人が所有権を有すること |
| 建物の表題部の変更の登記で附属建物を新築したとき | その附属建物について、表題部所有者または所有権の登記名義人が所有権を有すること |
新しく登記記録が起こされる場面と、建物に新しい部分が加わる場面が並んでいます。
令別表が求めているのは、床面積が増加した部分と、新築した附属建物についてです。
床面積が変わらない構造の変更や種類の変更は、添付情報として挙げられていません。
平成29年度では、一部取壊しの工事が完了した3週間後に増築が完成し、建物の表題部の変更の登記を一の申請情報で申請する場面が問われました。
すべての工事の完成後に床面積が減少する場合であっても、所有権を有することを証する情報を添付しなければならないとされています(公式正解による)。
一の申請情報による申請(同一の不動産の表題部の変更・更正は規則35条6号)
平成29年度は、所有権を有することを証する情報の要否が正面から問われました。
区分建物を区分建物でない建物にする登記、一部取壊しと増築、材料を用いた別の土地での新築、屋根のふき替え、シャッターの設置という5つの場面が並んでいます。
床面積が増えるか、新しく建物が生まれるかで切ると、多くの肢が判断できます。
Q. 建物の屋根を瓦から亜鉛メッキにふき替えた場合の登記の申請には、所有権を有することを証する情報を添付しなければならない。○か×か。
×。構造の変更で床面積は増えていません。令別表は床面積が増加するときの増加部分について求めています。
Q. 建物を取り壊し、その材料を用いて別の土地に同じ種類・構造・床面積の建物を建築した場合の登記の申請には、所有権を有することを証する情報を添付する。○か×か。
○。別の土地に建築されたのは新しい建物で、その表題登記になります。表題登記では表題部所有者となる者について所有権を有することを証する情報を添付します。
Q. 建物の表題部の変更の登記で附属建物を新築したときは、その附属建物について所有権を有することを証する情報を添付する。○か×か。
○。令別表の建物の表題部の変更・更正の登記の添付情報欄に挙げられています。あわせて変更後の建物図面・各階平面図も必要です。
所有権を有することを証する情報は、表題登記と、床面積が増加した部分・新築した附属建物について添付します。
床面積が変わらない構造や種類の変更では、令別表に挙げられていません。
この論点が問われた過去問です。正答は法務省公表の正解によります。各問の解説は年度・問番号から確認できます。
| 年度・No. | 正答 | 問われた論点 |
|---|---|---|
| 平成29 No.7 | 3 | 所有権を証する情報 |
※正答は法務省公表の正解(標準解答)によります。
参考にした資料
※法令・取扱いは変更されることがあります。最新の条文をご確認ください。内容確認日:2026年7月16日。
まちがえやすいポイント
屋根を瓦から亜鉛メッキにふき替える構造の変更や、車庫にシャッターを設置して倉庫にする種類の変更では、所有権を有することを証する情報は要りません。床面積が増えていないからです。平成29年度では、この2つを「添付しなければならない」とした記述が誤りとされました。