この記事の要点
建物の表題登記は、新築した建物または区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者が申請します(不動産登記法47条1項)。
期間はその所有権の取得の日から1月以内です。
区分建物を新築した所有者に相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人も、被承継人を表題部所有者とする表題登記を申請することができます(47条2項)。
建物を新築したら、まず表題登記でその建物の登記記録が起こされます。
47条は条文の中に区分建物の除外が書き込まれていて、そこが問われます。
新築した建物または区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、表題登記を申請しなければなりません(47条1項)。
起算日はその所有権の取得の日です。
47条1項の対象は、新築した建物と、区分建物以外の表題登記がない建物です。
区分建物の表題登記には、一棟の建物に属する他の区分建物と併せて申請しなければならないという48条の規定が別に置かれています。
区分建物の表題登記は一括申請(他の区分建物と併せて申請・48条)
区分建物である建物を新築した場合において、その所有者について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人も、被承継人を表題部所有者とするその建物についての表題登記を申請することができます(47条2項)。
表題部所有者になるのは相続人ではなく、被承継人です。
建物の表示に関する登記の登記事項は、27条各号に掲げるもののほか、44条1項が定めています。
所在(1号)、家屋番号(2号)、種類・構造・床面積(3号)、建物の名称があるときはその名称(4号)、附属建物(5号)などです。
| 添付情報 | 内容 |
|---|---|
| イ | 建物図面 |
| ロ | 各階平面図 |
| ハ | 表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報 |
| ニ | 表題部所有者となる者の住所を証する市町村長・登記官その他の公務員が職務上作成した情報 |
土地の表題登記の土地所在図・地積測量図が、建物では建物図面・各階平面図に置き換わります。
表題登記の前に、その建造物が建物として登記できるかという認定の問題があります。
建物の表題登記は、令和7年度・令和5年度・令和4年度と繰り返し出ています。
誰が申請するか、区分建物との切り分け、添付情報が軸です。
Q. 新築した建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に表題登記を申請しなければならない。○か×か。
○。47条1項のとおりです。土地の表題登記(36条)も同じく取得の日から1月以内です。
Q. 47条1項は、区分建物である表題登記がない建物の所有権を取得した者にも適用される。○か×か。
×。47条1項は「区分建物以外の」表題登記がない建物を対象としています。区分建物の表題登記は48条の一括申請です。
Q. 区分建物を新築した所有者に相続があったとき、相続人は自分を表題部所有者とする表題登記を申請することができる。○か×か。
×。47条2項が申請できるとしているのは、被承継人を表題部所有者とする表題登記です。相続人自身が表題部所有者になるのではありません。
建物の表題登記は、新築した建物または区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者が、取得の日から1月以内に申請する登記です。
区分建物は48条の一括申請で、47条2項は区分建物を新築した所有者に一般承継があった場合の規定です。
この論点が問われた過去問です。正答は法務省公表の正解によります。各問の解説は年度・問番号から確認できます。
| 年度・No. | 正答 | 問われた論点 |
|---|---|---|
| 令和7 No.14 | 2 | 建物の表題登記 |
| 令和5 No.13 | 4 | 建物の表題登記 |
| 令和4 No.13 | 4 | 建物の表題登記 |
※正答は法務省公表の正解(標準解答)によります。
参考にした資料
※法令は改正されることがあります。最新の条文をご確認ください。内容確認日:2026年7月16日。
まちがえやすいポイント
47条1項がカバーするのは「区分建物以外」の表題登記がない建物であって、区分建物の表題登記は48条の一括申請です。条文の中にかっこ書きではなく本文として「区分建物以外の」と書き込まれている点を読み落とさないようにしましょう。ただし新築の場面は別で、47条2項は区分建物を新築した場合の一般承継人による申請を定めています。